V.A. / Bankolo Miziki: Anthologie Volume 1&2
素晴らしきかなNgoyartoレーベル!
最近人知れず復活し、今後の動向から目が離せなくなっている老舗コンゴ音楽CD復刻レーベルNgoyartoですが、1998年にこんな素晴らしいコンピレーション・アルバムを復刻していました。
少し長いですが、こんなサブ・タイトルが付いています。
『Les Pionniers de la musique congolaise-de Leopoldville à Kinshasa.』
レオポルドヴィルとは、コンゴがベルギー領だったときの現キンシャサですが、内容はタイトルとサブ・タイトル通り、キンシャサのコンゴレーズ、パイオニア達の記録、なわけです。
パイオニア達ということで、もちろん豪華面子。
Vol. 1ジャケットの写真上から、Antoine Wendo Kolosoy、Lucie Eyenga、Camille Feruzi、Manuel D'Oliveira、Adou Elenga、Leon Bukasa、アフリカ音楽ファンならば必ずやご存知であろうミュージシャンの方々です。
30年代に生まれたコンゴのポピュラー音楽は、40〜50年代に花開きますが、その音楽時代を築き上げたウェンドやカミーユ・フェルジなど、この上無い布陣は、1996年にPopular African Musicからリリースされた『Ngoma, The Early Years, 1948-1960』を彷彿とさせます。
V.A. / Ngoma, The Early Years, 1948-1960
Ngoyartoは復刻レーベル、『Bankolo Miziki: Anthologie Volume 1&2』は1973年にリリースされた『Anthologie De La Musique Zairoise Moderne Tome 1&2』が元ネタです。
V.A. / Anthologie De La Musique Zairoise Moderne Tome 1&2
ライナーが充実してますね〜!
コンゴレーズ第一世代が40〜50年代に残した名曲クラシックを存分に収録した充実コンピレーション。
曲順は違えど、内容からジャケットの一部までほぼ同じですので、正真正銘の復刻と言えますね。
それにしてもこの時代のコンゴレーズは実に素晴らしい。
大ヴェテラン、カミーユ・フェルジのアコーディオンは聴き応え抜群、スークースの女王ルーシー・イェンガの歌声は伸びやかで若々しく、ウェンドのラテン、パームワイン香る弾き語りにはもうトロけてしまいそうです。
こういった第一世代の録音をCDで聴けるのは実は数少ないことです。
Ngoyartoの気が利く復刻に喜びと驚きが隠せません。
Vol. 1と2、合わせて44曲のウルトラ・ボリューム!
毎度のことながらオススメしましょう。
2015/02/17
2015/02/09
Pépé Kallé / Trahison Hadas
Pépé Kallé / Trahison Hadas
これが運命の出会いと言うのでしょうか。
コンゴの伝説的スークース・バンド、Empire Bakubaを率いた大男(190cm、130kg 日馬富士かよ!)ペペ・カレの復刻CD!
とは言っても、ペペ・カレ=アンピル・バクバということなので、実質アンピル・バクバの良い所取り編集盤でしょう。
それにしてもひどいジャケ…。
復刻したレーベルはNgoyarto、老舗ですね。
詳しいことは知りませんが、聞いた話だと最近復活したとか。
詳しいことを知らないだけに、皆様には実際サイトのカタログを見ていただくことである程度の雰囲気を掴んでいただくことにして(手抜きすいません!上のロゴをクリック!)、この『Trahison Hadas』最高にかっこいいです!
アンピル・バクバのルンバ・コンゴレーズに沿った変則ロック的展開や、荒々しさの中に見出せる洗練されたギターが素晴らしくクールです。
そしてこの宙ぶらりんなトリップ感覚は、まるでぬるま湯に浸かっているかのようなツイン・ギターと、ゆるいグルーヴが見事に重なった賜物でしょう。
毎度お世話になってるエル・スール・レコーズのマスターは「ギターにオールマンの影響が…」と公言。
確かに聴き込むほど滲み出る味わい深いサザン・ロック風味、言われてみればオールマン・ブラザーズ・バンドの『Blue Sky』に似ている曲もある(わけ無い)…。
とはいえ、ペペ・カレはTPOK Jazzを率いるフランコが一番欲しがった男との噂もありますし、脂の乗り切った70年代後半、80年代以降は様々な影響を受けていてもおかしくは無いかと思います。
内容は、アンピル・バクバが70年代にSacodisレーベルから出したアルバム『Lassissi Presente Empire Bakuba(規格LS-47)』から2曲、1983年作『a Paris(規格K-4222)』から1曲、『Dadou』のオリジナル・ヴァージョンが1曲、詳細不明が1曲(ツメが甘い…)、ボーナストラックが2曲の全7曲となっています。
Empire Bakuba / Lassissi Presente Empire Bakuba
Dilu Dilumona et L'Empire Bakuba / a Paris
アルバムのタイトル曲『Trahison Hadas』がSacodisレーベルの曲ですので、冒頭に編集盤とは言いましたが、ほぼ『Lassissi Presente Empire Bakuba』の復刻と言ってよろしいでしょう。
とても充実しています。
今でこそキッチリと固められた主流のルンバ・コンゴレーズ、ルンバ・ロックなどがありますが、それだけに収まらないペペ・カレとアンピル・バクバの別視点ルンバ、スークース。
アルバム一枚でそれの大部分を堪能できるのは素晴らしい他ありません。
運命という言葉も、このアルバムに対しては決して安っぽくならない!
アフリカ音楽ファンならば必聴の一枚ではないでしょうか!
お聴き逃しなく!
これが運命の出会いと言うのでしょうか。
コンゴの伝説的スークース・バンド、Empire Bakubaを率いた大男(190cm、130kg 日馬富士かよ!)ペペ・カレの復刻CD!
とは言っても、ペペ・カレ=アンピル・バクバということなので、実質アンピル・バクバの良い所取り編集盤でしょう。
それにしてもひどいジャケ…。
復刻したレーベルはNgoyarto、老舗ですね。
詳しいことは知りませんが、聞いた話だと最近復活したとか。
詳しいことを知らないだけに、皆様には実際サイトのカタログを見ていただくことである程度の雰囲気を掴んでいただくことにして(手抜きすいません!上のロゴをクリック!)、この『Trahison Hadas』最高にかっこいいです!
アンピル・バクバのルンバ・コンゴレーズに沿った変則ロック的展開や、荒々しさの中に見出せる洗練されたギターが素晴らしくクールです。
そしてこの宙ぶらりんなトリップ感覚は、まるでぬるま湯に浸かっているかのようなツイン・ギターと、ゆるいグルーヴが見事に重なった賜物でしょう。
毎度お世話になってるエル・スール・レコーズのマスターは「ギターにオールマンの影響が…」と公言。
確かに聴き込むほど滲み出る味わい深いサザン・ロック風味、言われてみればオールマン・ブラザーズ・バンドの『Blue Sky』に似ている曲もある(わけ無い)…。
内容は、アンピル・バクバが70年代にSacodisレーベルから出したアルバム『Lassissi Presente Empire Bakuba(規格LS-47)』から2曲、1983年作『a Paris(規格K-4222)』から1曲、『Dadou』のオリジナル・ヴァージョンが1曲、詳細不明が1曲(ツメが甘い…)、ボーナストラックが2曲の全7曲となっています。
Empire Bakuba / Lassissi Presente Empire Bakuba
Dilu Dilumona et L'Empire Bakuba / a Paris
アルバムのタイトル曲『Trahison Hadas』がSacodisレーベルの曲ですので、冒頭に編集盤とは言いましたが、ほぼ『Lassissi Presente Empire Bakuba』の復刻と言ってよろしいでしょう。
とても充実しています。
今でこそキッチリと固められた主流のルンバ・コンゴレーズ、ルンバ・ロックなどがありますが、それだけに収まらないペペ・カレとアンピル・バクバの別視点ルンバ、スークース。
アルバム一枚でそれの大部分を堪能できるのは素晴らしい他ありません。
運命という言葉も、このアルバムに対しては決して安っぽくならない!
アフリカ音楽ファンならば必聴の一枚ではないでしょうか!
お聴き逃しなく!
2015/01/18
Ata Kak / Obaa Sima
Ata Kak / Obaa Sima
今年最も期待できるであろうリイシュー情報が早くもアナウンスされました。
僕が多いに信頼を寄せるリイシューレーベルの一つ、Awesome Tapes From Africa(ATFA)が2015年一発目にドロップするのは、ガーナのエレクトロニック・ミュージシャン、アタ・カックの1994年作『Obaa Sima』(当時はカセットリリースのみ)。
このブログでATFAの作品について書くのは初めてなので、まずは簡単にレーベルについて紹介します。
13年前、アメリカのカセットDJ、Brian Shimkovitz自らがアフリカの現地で集めまくったカセットをブログで紹介し始めたのがATFAの原点でした。
カセットの味が分かる人類唯一の男!
ちなみにブログの一番最初の記事がアタ・カックの『Obaa Sima』です。
レコードが廃れ、CDが本格的に普及するまでの間続いたアフリカのカセット期は、ダイレクトにCDへ移行した他国と違いあまりにも長く、そういった時代背景を含む音楽事情が、カセットオタクであるブライアンの心と情熱に火を着けました。
面白いカセットを見つけてはそれを紹介し続け、徐々に記事を増やしていったブログが、2010年には忘れ去られていたアフリカ音楽を現代に呼び起こす復刻レーベルATFAへと姿を変えたのです(あくまでブログというスタイルは今でも変わっていませんが)。
ちなみに僕は復刻第4弾のHailu Mergia & His Classical Instrument『Shemonmuanaye』まで完全に見落としてましたが、エル・スール・レコーズの協力もあって、今のところ全て揃えることができています。
Hailu Mergia & His Classical Instrument / Shemonmuanaye
先述の通り、『Obaa Sima』はブログの第一号記事として取り上げられ、リリースから21年の月日を経て復刻されます。
復刻までの道は長く、苦労の連続だったそうです。
2006年、ブライアンは『Obaa Sima』の制作者であるYaw Atta-Owusuという人物に会うことができたのですが、カセットの生産が50本のみだったうえ、制作者が所有していたマスターテープは風化で使い物にならず(復刻されるなんて思ってなかったのでしょう)、結局はブライアンが中古で買ったCDがソースとして使われました。
つまりATFAの原点であるこのカセットが、ブライアンの13年間を総括し、地産地消では終わらせないATFAの一旦の集大成と言える作品になることは確実です。
さて、この『Obaa Sima』全編に渡ってアフロビート的な打ち込みと、初期のエイフェックス・ツインを彷彿とさせるアンビエント・テクノで展開されており(所々で808ステイトばりのハウスが出てきたりもします)、現代でも通ずるであろう音構成と革新性に脱帽。
さらに、黒汁溢れんばかりの怒濤女声ラップ(聴き応え抜群!)とコーラスが絶妙に相まって、聴くものを確実にトランス状態へと誘ってくれます。
ガーナといえばハイライフと思われがちですが、当時の現地若者たちはマリファナ、ハーブよろしく、サウンドシステムでこういった音楽を発散させては踊り狂っていたのでしょう。
とあるお方の受け売りとしまして、レア・アフロ・シンセ・ポップ・ファンク(もうグチャグチャ)と例えさせていただきますが、さらにヒップホップ、アシッド・ハウスを加えてみても、案外その通りで面白いんじゃないでしょうか。
ATFAの復刻作品で個人的なお気に入りは、Aby Ngana Diop『Liital』なのですが、『Obaa Sima』はそういった観念も塗り替えるであろう素晴らしい作品です。
あくまで個人的な意見ですが。
Aby Ngana Diop / Liital
もちろん、こちらの作品もオススメです!
ちなみにYouTubeでは、さぞ熱心なリスナーが一年ほど前に『Obaa Sima』をフルアルバムで公開しています(しかもステレオリマスターで音もなかなか良い…)。
心中察してもらえると若干複雑な気持ちではありますが、その功績を讃え、ここにリンクを貼らせていただきます。
それにしてもATFA、ここで遂に大本命を繰り出したか!という状態ですが、今後の復刻ネタにも困らないほどの記事の多さには毎度閲覧の度に感心しておりまして、これからATFAの作品に触れるという方にも、ぜひとも注目していただきたいところですね。
P.S.
次回の復刻ではぜひともこの作品を!
FAC Alliance / Mariama
ギニアのヒップホップ・グループ、覆面ジャケにハズレ無し(常に覆面のMC、Mista X)!?
とはいっても、比較的最近のグループですが…。
今年最も期待できるであろうリイシュー情報が早くもアナウンスされました。
僕が多いに信頼を寄せるリイシューレーベルの一つ、Awesome Tapes From Africa(ATFA)が2015年一発目にドロップするのは、ガーナのエレクトロニック・ミュージシャン、アタ・カックの1994年作『Obaa Sima』(当時はカセットリリースのみ)。
このブログでATFAの作品について書くのは初めてなので、まずは簡単にレーベルについて紹介します。
13年前、アメリカのカセットDJ、Brian Shimkovitz自らがアフリカの現地で集めまくったカセットをブログで紹介し始めたのがATFAの原点でした。
カセットの味が分かる人類唯一の男!
ちなみにブログの一番最初の記事がアタ・カックの『Obaa Sima』です。
レコードが廃れ、CDが本格的に普及するまでの間続いたアフリカのカセット期は、ダイレクトにCDへ移行した他国と違いあまりにも長く、そういった時代背景を含む音楽事情が、カセットオタクであるブライアンの心と情熱に火を着けました。
面白いカセットを見つけてはそれを紹介し続け、徐々に記事を増やしていったブログが、2010年には忘れ去られていたアフリカ音楽を現代に呼び起こす復刻レーベルATFAへと姿を変えたのです(あくまでブログというスタイルは今でも変わっていませんが)。
ちなみに僕は復刻第4弾のHailu Mergia & His Classical Instrument『Shemonmuanaye』まで完全に見落としてましたが、エル・スール・レコーズの協力もあって、今のところ全て揃えることができています。
Hailu Mergia & His Classical Instrument / Shemonmuanaye
先述の通り、『Obaa Sima』はブログの第一号記事として取り上げられ、リリースから21年の月日を経て復刻されます。
復刻までの道は長く、苦労の連続だったそうです。
2006年、ブライアンは『Obaa Sima』の制作者であるYaw Atta-Owusuという人物に会うことができたのですが、カセットの生産が50本のみだったうえ、制作者が所有していたマスターテープは風化で使い物にならず(復刻されるなんて思ってなかったのでしょう)、結局はブライアンが中古で買ったCDがソースとして使われました。
つまりATFAの原点であるこのカセットが、ブライアンの13年間を総括し、地産地消では終わらせないATFAの一旦の集大成と言える作品になることは確実です。
さて、この『Obaa Sima』全編に渡ってアフロビート的な打ち込みと、初期のエイフェックス・ツインを彷彿とさせるアンビエント・テクノで展開されており(所々で808ステイトばりのハウスが出てきたりもします)、現代でも通ずるであろう音構成と革新性に脱帽。
さらに、黒汁溢れんばかりの怒濤女声ラップ(聴き応え抜群!)とコーラスが絶妙に相まって、聴くものを確実にトランス状態へと誘ってくれます。
ガーナといえばハイライフと思われがちですが、当時の現地若者たちはマリファナ、ハーブよろしく、サウンドシステムでこういった音楽を発散させては踊り狂っていたのでしょう。
とあるお方の受け売りとしまして、レア・アフロ・シンセ・ポップ・ファンク(もうグチャグチャ)と例えさせていただきますが、さらにヒップホップ、アシッド・ハウスを加えてみても、案外その通りで面白いんじゃないでしょうか。
ATFAの復刻作品で個人的なお気に入りは、Aby Ngana Diop『Liital』なのですが、『Obaa Sima』はそういった観念も塗り替えるであろう素晴らしい作品です。
あくまで個人的な意見ですが。
Aby Ngana Diop / Liital
もちろん、こちらの作品もオススメです!
ちなみにYouTubeでは、さぞ熱心なリスナーが一年ほど前に『Obaa Sima』をフルアルバムで公開しています(しかもステレオリマスターで音もなかなか良い…)。
心中察してもらえると若干複雑な気持ちではありますが、その功績を讃え、ここにリンクを貼らせていただきます。
それにしてもATFA、ここで遂に大本命を繰り出したか!という状態ですが、今後の復刻ネタにも困らないほどの記事の多さには毎度閲覧の度に感心しておりまして、これからATFAの作品に触れるという方にも、ぜひとも注目していただきたいところですね。
P.S.
次回の復刻ではぜひともこの作品を!
FAC Alliance / Mariama
ギニアのヒップホップ・グループ、覆面ジャケにハズレ無し(常に覆面のMC、Mista X)!?
とはいっても、比較的最近のグループですが…。
2015/01/06
Christine & The Queens / Chaleur Humaine
HAPPY NEW YEAR!
新年あけましておめでとうございます!
2015年、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今年も皆様が素敵な音楽に出会えることをお祈り申し上げます。
ということで、新年早々ディヴァインを見て「うわぁ…」と思った方もそうでもない方も、昨年はたくさん音楽を楽しみましたか?
一部の方々は年間ベストアルバムを作り終えて、また新しい音楽と出会える準備ができているのではないでしょうか。
僕も年間ベストアルバムを早めに作り終え、ディアンジェロとファンカデリックの新作を聴いたりしています。
ちなみに僕の2014年 年間ベストアルバムはこちら。
2014年 年間ベストアルバム 1位〜5位
2014年 年間ベストアルバム 6位〜10位
2014年 年間ベストアルバム 11位〜
Christine & The Queens / Chaleur Humaine
僕の2014年 年間ベストアルバムでは10位にランクインしました。
本名はエロイーズ・ルティシエ。
クイーンズとは名乗っていますが、基本お一人様です。
1988年にフランスのナントで生まれ、リヨンのエコール・ノルマル・シュペリウール(日本でいう東京大学?)で演劇を学んだ才女。
2011年にRemark RecordsからEPを発表した後、デビューアルバムが発表される2014年までの間フランスのフェスティヴァルで数々の賞を受賞したり、ストロマエの前座に抜擢されたりと、その才能は早くから注目されていました。
写真や映像を見ると、クリスティーヌは男装をしていたり、あまり女性らしい格好をしていません。
それは彼女がゲイ・カルチャーとある程度接近していることに関係しています。
クイーンズというステージ名は、彼女がロンドンのクラブでドラァグクイーンに囲まれて過ごしていたことからひらめき、ある雑誌のインタビューでは、ゲイ・カルチャーのイコンになることについて言及したりと、切っても切れないほど深い関わりを持っていることが分かります。
そのことを伝えたくて、新年のご挨拶にディヴァインをお見せしたわけです(ややこしい)。
幻想的でドリーミー、無機質かつ響きあるサウンドと、それに溶け合う彼女の美しい歌声には悲しさが含まれています。
ダンスはマイケル・ジャクソン+コンテンポラリー・ダンスといった感じでしょうか。
シンプルながらも、凝った作りになっていて素晴らしいです。
タイトルの『Chaleur Humaine』は、人のぬくもりという意味。
しかもそれは青春時代に置ける人のぬくもりのことで、彼女自身26歳という年齢になって見えた現実や今の己にある愛への渇望を満たすために、青春時代を追体験し再発見するという意思が歌詞に込められています。
自身のジャンルを「サッドコア」と公言したラナ・デル・レイと近いものを感じますが、悲しみの単位が違うせいかクリスティーヌのほうが割り方ポップに聴こえますね。
デビューアルバムでここまで洗練され、かつ表現できる新人というのもなかなかいませんし、フランスのポップスが再度面白くなってきた今、自信を持って注目できるアーティストの一人ということになります。
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