2015/05/14

Fabregas / Anapipo

みなさん、お久しブリーフです!

「お久しブリーフ」って岡本夏生よりダンディ坂野のイメージが強いですよね。

前回の記事が2月なので約3ヶ月ぶりです。
長いことサボっていて失礼ぶっこきマンボって感じですが、その間にブログで紹介するネタが無かった、というわけでもなく、ただただ放置してただけです。

この3ヶ月間、心躍るタイトルが沢山リリースされました。
下記は僕がこの3ヶ月間によく聴いたニューリリースのタイトル。
ほんの一部ですが、こんなに魅力的なタイトルが多いと毎日退屈しなくて本当に嬉しいものです。

・Ata Kak / Obaa Sima
・Dupain / Sòrga
・E.T. Mensah & The Tempos / King Of Highlife Anthology 
・Faada Freddy / Gospel Journey
・HK & Les Saltimbanks / Rallumeurs D'Etoiles
・Oliver Mtukudzi / Mukombe We Mvura
・Thomas Mapfumo & The Blacks Unlimited / Danger Zone
・V.A. / Highlife On The Move

Fabregas / Anapipo
キンシャサ、コンゴレーズの新人です。

よくいる感じの新人でしょ、と思うなかれ。
ファブレガはコンゴでNo.1シンガーとも言われたウェラソン(Werrason)率いるウェンゲ・ムジカ・メゾン・メール(Wenge Musica Maison Mère)に2007年から2011年まで在籍。
2012年にアルバム『Amour Amour』を引っ提げてソロデビュー。
シンガーでありダンサー、さらには都市型の現地若者たちを統べるリーダーでもあります。
本名はFabregas Mbuyuluで、Fabregas Le Métis Noirが通り名。

見た目こそ派手でグラサンを掛けたコモンみたいですが、さすがはウェンゲ・ムジカの元メンバー、洗練されたコンゴレーズの音作りと溢れる若々しさのマッチングが実に巧妙です。

収録曲『Mascara』はヒットしたらしいですね。
瑞々しく伸びやかな歌声と、ダンサンブルで軽快なリズムがンドンボロ?ですが、そこに忘れず顔を見せるルンバ・ギターがポイントで、ゴージャスなサウンド・プロダクションとコンゴレーズ本来の華やかさを同時に楽しめます。

そんな中、タイトル曲である『Lifobo (Anapipo)』に注目。
アップアップに腰振りダンスが駆け抜ける中、作中唯一のスロー・ナンバーで、絶品コーラスとアコースティック楽器、ルンバ・ギターの響きに癒されます。
「アナピポ〜」と歌う様、渋くて最高です。

2012年デビュー・アルバム『Amour Amour』収録曲のビデオクリップをYouTubeでいくつか発見。



『Amour Amour』のジャケはひどいものですが、なかなか良い内容だと思われます(CDでほしいなぁ…)。
 

僕がアルバムを2014年 年間ベストアルバムの1位に選出したベブソン・ドゥ・ラ・リュは、ストリート、ゲットーを意識した田舎的な兄貴でした。
一方のファブレガは都会的で、ダンスホールやンドンボロもよろしくなブラザーといった感じ。
しかし、どちらもルンバ・マナーはしっかりと守っていて、似ているようで対比されている点が非常に面白いです。
この二人を筆頭に、現代のコンゴレーズ・シーンがより華やかになっていくのが分かりますね。 
試しに2枚のアルバムジャケットを並べてみましょう(多分かっこいいから)。
 
イケてます!

コンゴレーズ、ルンバ、ウェンゲ・ムジカのファンはもちろん、毎度アフリカ音楽ファンのみなさん、オススメです!

5 件のコメント:

  1. ファブレガのセカンド、いいねえ。ぼくもヘヴィロテ中。こちらで紹介してくれたので、もうぼくのブログには書かなくてもオッケーだな。デビュー作より、こっちの方が断然良いので、デビュー作は無理して探さなくてもオッケーだと思いまーす。

    ちなみに、ファブレガ(「ス」はいりません)は、ウェンゲ・ムジカ・メゾン・メールに2007年から2011まで在籍していたシンガーでっす。
    Le Métis Noir はニックネームで、名前はFabregas Mbuyulu だよ。

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    1. 荻原さん、ありがとうございます!一から調べたものですから、不明な部分が多くて自分の解釈で書いてみました。今日の内にでも訂正して、もっと完成度の高い記事にしていきます!

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  2. 完成度なんて、気にしない、気にしない。自分が楽しんで気に入っているのが読み手に伝わることこそ、いっちばん大事。

    ファブレガ、ホントにいいよね。ンドンボロのエロ・ダンスで突っ走るようなタイプじゃなく、昔のザイコみたいな、きれいなコーラスのルンバ・ロックの質感を持っていて。いままさに聴いている最中です!

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  3. お邪魔します。パリでコンゴ音楽をやっているミュージシャンです。彼の名前は、最後に「ス」がついて、ファブレガスと読みます。コンゴ人の発音では、ファブリガス、に近い感じでもありますね。当アルバム収録曲「マスカラ」のダンス、「ヤ・マド」は、コンゴのみならず、今やフランス語圏のアフリカ諸国の人たちにも大人気です。

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  4. 今しがたコメントに気付きました。遅いレスで失礼しました。エル・スール・レコーズのツイートで、今「ファブレガス」だと知りました。フランス語読みじゃなくて、リンガラ語読みなんですね。ご指摘ありがとうございました。

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