2014/12/26

Aziza Brahim / Soutak

Aziza Brahim / Soutak
砂漠のブルース好きな僕ですが、これは見落としていました。
今年のはじめ頃にリリースされていたそうで、国内では7月に『あなたの声』の邦題でオルターポップさんからリリースされました。

このアジザ・ブラヒム、西サハラで生まれ、その後はアルジェリアの難民キャンプで育ち、キューバへの留学を経て、またもアルジェリアへ戻って音楽活動を行っているたくましいお方。
ジャケットではおばさんのように見えますが(失礼!)、実物はこれまたお美しい。
遠くを眺めて物思いにふける美女というのは良いものですね。
こういう真面目な表情もいいですが、微笑む顔は実にキュート!
おじさんたちなんかは尻子玉抜かれちゃうんじゃないですかね。
38歳ということで、ジャケットだけじゃなく年齢もおばさんです(これまた失礼!!)。

今作は3作目らしく、レーベルをGlitterbeatへと移籍。
なるほど、そのことだけで現地ではもとより、その界隈で人気が出ているのが分かりますね。
Glitterbeatと言えば、タミクレストやボンビーノ、最近話題のノーラ・ミント・セイマリなどの若き砂漠のブルース後継者たちを抱える美味い脂まみれのレーベルですから。

前作、前々作では縦ノリビートのブルース・ロックをバックに、ガッチリ歌っていたそうですが(じつは未聴です…)、今作では何とも分かりやすいアコースティック路線を決め込んでくれてます。
つま弾くギターがどこか悲しかったりしますが、彼女の乾いた声で訴えかけるかけるような歌い方にも哀愁を感じて止みません。
太くて滑らかなベースが目立ち目立たず絶妙で、生音を上手く際立たせてくれています。
ティナリウェンで言うところの『Tassili』に近いでしょうか、それよりも静かでシンプルですけどね。
プロデューサーにはタミクレストを手がけるクリス・エックマンを迎えたそうですが、この方のアコースティックな作品を他に知らないので、今後の仕事にどう影響されるかも注目です。

どうもこの手のジャンルは、アコースティック路線が渋くてつまらなくて個人的に最高なんですが、手出しするにはまだ勇気が必要だったりしますよね。
次回作では、ブルース・ロック系に戻らないかなとひっそり期待しています。

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